石川県を代表する工芸のひとつ、九谷焼。小松市・能美市が共同して2019年から今年で4回目の開催となった「九谷焼の祭典 KUTANism」と同時開催する『九谷の道具展』の、ロゴデザインをはじめとする展示空間のクリエイティブディレクション、デザイン制作を担当。
建築家 隈研吾氏が設計した小松市セラボクタニを舞台に、九谷焼の制作過程でつかわれる『道具』に着目した展示
「KUTANism クタニの道具展展」 小松市 九谷セラミック・ラボラトリー(セラボクタニ) 2022年10月15日−2022年12月11日


5 のセグメントに分けた展示構成
九谷焼の「道具」をフォーカスするため、展示内容に華美な装飾は必要ないと考えました。とはいえ、展示として成立させるためのキーデザイン、分かりやすさ、そして見ていてワクワクするような仕掛けが必要ないということではありません。 床の矢印に沿った形で「石・土・形・窯・絵」 の5パートに分けた工程を、器と共に追いかけながら「九谷焼の旅」を体験できるような展示構成となっています。

ようこそ、九谷の旅へ
入口を入ると、セラボクタニの床に記された矢印を追っていきます。大人にとっては教養としての九谷焼、子供にとっては矢印を追いかけるワクワクが生まれています。
展示台にはセラボクタニが所有しているものを使うことで、さらに矢印が際立つデザインとなっています。




紺青色をキーカラーに
九谷焼には九谷五彩といわれる絵付けに使われる5色の色があります。セラボクタニは内装が「土」にフォーカスされた黄土色であるため、五彩色の中でも捕色ともいえる「紺青色」を選定し、各セグメントが一目で認識できるようにデザインしました。



長い旅の終わり
5つのセグメントを追って展示を見ていくと、すっかり長い旅を終えたような気分。
そして、ロゴマークにあった5つの三角形の意味が分かるようになってきます。ぜひ九谷焼の旅を体験してみてください。





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Noetica inc.
2022
CD/ Desaka Atsuko, Tsutomu Yoshizaki D/ Tsutomu Yoshizaki CO/ Kakeru Nishide