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広島県呉市の浄土真宗本願寺派の寺・明法寺に併設された納骨堂「三聲苑二尊堂」の写真撮影。 明法寺の息子でもあり建築家の熊谷和を筆頭に、Archtank 林恭正 + 小島慎平によるチームで設計された。 「三聲苑二尊堂」は仏縁を得るために枯山水に屋根をかけ仏縁を得るための合祀墓であり、明法寺のもつ立派なルーフスケープと呼応した建築となっている。明法寺の本堂は、映画のロケ地にも使用されるほど立派な荘厳な佇まいをしている。境内の端にあった枯山水の庭に三次元曲面にかけられた銅板屋根は、明法寺にもともとあったかのように馴染みながらも、スケール感・素材やむくりによって異彩を放ち、境内のルーフスケープと呼応しているかのよう。やじろべぇのような4本の華奢な脚で大きな曲面屋根を支えた構造は組手をつかって大きく見せる社のようで、小さいながらも存在感のある建築となっている。中には棺が8基収めることができる。撮影中、建築家である熊谷和と林恭正と、どこの角度が設計意図を表しているか、どの時間が美しく見えるのか、一刻一刻と変わりゆく二尊堂を見ながら対話を重ねた。

2023

設計
ArchTank 林恭正 / 熊谷和 / 小島慎平

フォトグラファー
吉崎努

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